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PMA-60とiDSD Diabloが壊れてしまったので、急遽購入しました。バーンインノイズの制作においてPMA-60は試聴用、iDSD Diablo, HD120, 改造DRDAC3は鳴らし込み用として使用しているのですが、壊れてしまったので現状、HD120を試聴用、改造DRDAC3は引き続き鳴らし込み用として使用しています。この状態だと1つのヘッドホンでしかテストできなくなってしまうので、新しく買い足した次第です。PMA-60やiDSD Diabloの修理が終わるのは恐らく1-2ヶ月先でしょう。その間ひとつのヘッドホンでしかテストできず、複数のヘッドホンでテストするのなら時間が倍かかると言うことになってしまいますから。 Conductor V2+にしたのはパワーがあるから。中身見て音良さそうだったから。ヘッドホンアンプでトロイダルトランス×2でシールドまで被せているものはちょっと思いつかない。私はヤフオクで87000円位で買ったのだけど、これでこの価格は安いと思うよ?みんななんで買わなかったんだろう? スペックでなく周りの評判とかで決めてるのかな? まぁこのアンプは音質良いのに不人気なんだけど、おかげで安く買えたから良かったと思っておこうw サイズはまともに見ないで買ったのですが、PMA-60よりも一回り大きい感じです。あとトランス2つ積んでて、筐体もアルミ製のがっちりした筐体なのでかなり重たいです。体感ではPMA-1600NE並に重い。スペックでは7KgなのでCXA80並なのですが、サイズが小さいので体感ではより重く感じます。 箱にはdesigned and handcrafted by BURSON AUDIO Australiaとあるので、BURSON AUDIOはAustraliaのガレージメーカーなのかな? ガレージメーカーらしく作りが雑なところもあって、製造時に付いた部品の細かな傷も気にせずそのまま組み付けてたり筐体の天板のチリが合っていなかったり、音さえ良ければいいだろうっていうCECっぽいところがあります。SONYなど日本の大手メーカーだったらちょっと考えられない感じです。と言っても最近ではHD600もハウジングの金網が微妙に凹んでいたり、アームの付け根の部品にはじめから傷が入っていたりしたので世界基準で言えばそんなに問題ではないのかもしれません。見た目に異常に拘るのが日本人ですが、使えばどうせ傷が付くと考えれば合理的であります。 細かなところでは荒削りなところがありますが、非常にがっちりした重厚な筐体なので「コストを無視して作っている」印象が伝わってきます。この辺も日本の大手メーカーだったらちょっと考えられない感じです。(良い意味で) エージングが全く進んでいませんが、とりあえず聴いてみました。ヘッドホンはEPT-700とHD650。 音はスペック上パワーがあるだけにパワフルな鳴り方と形容されることがありますが、実際に聴いてみると、いたってまっとうな音です。iDSD Diabloだとパワフルに聴こえるような色が付いていますが、Conductor V2+は余計なキャラ付けせずに極力ニュートラルに鳴らそうと言う感じ。この感じだとヘッドホンの評価用としても使える感じです。 解像度はHD120と似たようなレベルでしょうか。高域はHD120がやや荒っぽく感じるくらい緻密であります。反面、HD120より開放感が劣っていて、音色もやや抑圧された感じがあります。音楽性ではHD120やiDSD Diabloには少し及んでいない印象です。とは言え新品で買ったので現状エージングが全くされていません。今後に期待です。HD120もエージングでかなり良くなったので、たぶん良くなるんじゃないかな? あと使っててちょっと困ったのはDDコンバーター経由のSPDIF入力だと、ジリジリノイズが入って再生できなかったこと。同じSPDIF入力でもサウンドカードからだと正常に再生できました。どうやらこのDACはジッターの許容範囲が狭いようです。SPDIFで再生できないのは初めてだったので不良品なのかとちょっと焦りました。USBでは正常に再生できました。 ※追記_20211109 エージング開始から510時間ほど経ったので追記。 試聴に使ったヘッドホンはEPT-700とHD650。 基本的には初期の音質と変わらない印象。ただ解像度がやや上がっているし音色も向上している。解像度はHD120の20-30段程上。解像度はHD120の5.5-8.3%増しと言った感じ。高域は精細でHD120が粗く感じるほどと言う印象もそのまま。音色は抑圧感は少なくなっているが、音楽性ではHD120にはやや及ばない印象。ただ最初よりは良くなっている。開放感でもHD120に及ばないかな。 また、HD120より優れている点として、そのクリアネスの高さがある。クリアさで言えばConductor V2+の方が良くHD120が少し濁って聴こえるほど。ただこのクリアさは作為的なところがあって、HD650でもかなりクリアになるが、音色が追いついていないから無理やりクリアにした感が拭えない。熱さや情熱、そういったものを感じにくい音だ。現状ではHD120の方が音色が良く音楽性が高いと言う評価は覆らない。現状では音の硬さが完全に取れていないのでしなやかさが不足している。 トータルで見てHD120の方が良いかな。音色が最初良くないのはHD120でもそうだったので、この音色のいまいち感は良くなるかもしれないが、経験上良くなるまでは数カ月付けっぱなしでないと良くならんかも。もっともこのヘッドホンアンプはフロントパネルに電源スイッチが存在しないのだが。奥行きはHD650使用で39m。HD120は44mなので悪くないね。32mのiDSD Diabloより広く、HD120には劣ると言う感じかな。 ※追記_20211207 エージング開始から1183時間ほど経ったので音質確認。ヘッドホンはEPT-700とHD650。 このアンプの音を聴くのは初回、510時間後、1183時間後と3回目だ。買ってから3回しか聴いてないてどうよ?と言う感じだけど、鳴らし込み専用機として、SRH1540を1Wのパワーで24時間無休連続で鳴らしています。一応断っておくと私はHD120も1000時間以上のエージングが必要と言っているのですが、普通の使い方はしていないので、普通に使ってて1000時間以上鳴らせば同じ効果があるかは不明です。 さて、Conductor V2+の音だが、510時間時と比べて音色が明らかに良くなっている。以前はつまらない音だったので、しばらく聴いたらもういいやって感じの音だったのだが、現状ではHD120同様楽しめる音になっている。以前は「音色が追いついていないから無理やりクリアにした感が拭えない」と評価していたのだが、この感じは無くなった。音楽性はHD120と互角といって良い。音色が向上したことに伴って解像度も向上している。解像度はHD120の+120段程上。HD120は解像度はPMA-60の+360段程上。奥行きはHD650使用時で44m。 iDSD Diabloは解像度はPMA-60の+340段程上。奥行きはHD650使用時で32m。という評価だったので、この数字を当てはめるとConductor V2+の解像度はHD120の1.33倍、iDSD Diabloの1.41倍程度と言うことになるのですが、感覚的にHD120の3割増し程度であっているかなと言う印象です。奥行きはHD650使用で45m、HD120は44mなので互角かやや上レベルになっています。傾向はニュートラル傾向でHD120から濁りを減らしてクリアネスをさらに高めた音と言う印象。HD120も比べなければ濁りがあるわけでないが、比べると濁りがあるのが分かってしまう。感心したのがHD650でも結構クリアになるのだが、無理やりクリアにした感じでなく、HD650なりの良さを保ったまま鳴っていること。これはクリア傾向に鳴る癖を追加して無理やりクリアにしたわけではなく、ノイズを減らして本質的に癖を減らしクリアネスを引き上げた時の鳴り方。HD120でもそういう鳴らし方はしてくれるが、Conductor V2+はさらに上手だ。これはHD120の上位互換の音だね。 経験上2000時間、3000時間と鳴らし込めば、もう少し変わるかもしれないので、変わったら追記することにしよう。 ※追記_20220321 エージング時間が3684時間を超えたので音質を確認。前回の1183時間時とあまり変わらない印象。前回とは違ってER4SRを1.941Vrmsのボリュームで鳴らしていたのでパワーは前回より入っていないからだろうか?たぶん関係ないだろうけど。 HD120よりもクリアネスや解像度は高いけど音色に関しては前回同様優位性は感じなかった。個人的にはもっとしなやかでカラフルな音であってほしいのだが、やっぱり音色を上げるのはかなり難しいのだろう。Conductor V2+はまだ音がやや硬めなところが残っていて、これが無くなれば、音色もHD120を超えてくるだろうと思うのだが、惜しいところだ。とは言っても解像度で言えばPMA-60の+480段程上なので、HPT-700の倍くらい音良いんだよね。これでこの価格はありえんでしょ。。。私が落札する前に中古のConductor V2+が42000円位で落札されてたけどその人は良い買い物したね。 とにかくConductor V2+の評価は1183時間時以上のものは書くことがないので、そちらを参考にしてもらうとして、今回はHPT-700とHP650をConductor V2+を鳴らして比べてみることにした。と言うのは、前回Conductor V2+でHD650を鳴らして、これは同じ条件でもHPT-700を超えるんじゃないか?と感じたからだ。そこで「HD650を鳴らしきる」の話に繋がる。 ・「HD650を鳴らしきる」 「HD650を鳴らしきる」 これはHD650にかけられた呪いの言葉です。ところがいままで「この環境ならHD650を鳴らしきれる」という話は聞いたことがありません。酷評したら「環境が悪いから鳴らしきれていない」とは言われるようですけど。具体的に「この環境なら鳴らしきれます」と言う話は聞いたことがないのです。それは「鳴らしきる」という言葉を真正面から受け止めるなら最高の音質を意味するので、どんな環境であろうと(音質の追及は際限がないので)鳴らしきったとは言えなくなってしまうし、どこかで線引きするにしても要求する音質は人それぞれなので、線引きが難しいと言うことなのでしょう。 ですが私はConductor V2+でHD650を鳴らして、HD650を「鳴らしきる」には最低でもこれくらいの実力を持ったアンプが必要と言う結論に至りました。iDSD Diablo(シングルのみでの評価)やHD120でも良い線は行きますが、鳴らしきるには少し足りない感じです。Diabloで鳴らしきれないとかどんだけだよ?と思うかもしれませんが、下に書いてある基準だとそういう評価になってしまいました。 誤解が無いように言っておくと、「鳴らしきる」と言ってもHD650で出せる最高音質という意味ではありません。物理限界に到達したアンプがこの程度の音なわけがないですからね。それでもConductor V2+は音の悪い部品を寄せ集めて作らざるえない量産品としては出色(しゅっしょく)の出来だと思います。 ここでの「鳴らしきる」の意味はHPT-700やnighthawk carbonなど今までHD650よりも格上と評価していたヘッドホンとも互角以上に渡り合えるようになるという意味です。なぜなら 「HD650のモヤ感が気になるからアンプを良いのに変えて良くなりました。でも他のヘッドホンでも音が良くなったので、他のヘッドホンとの音質差は開いたままです。」 では意味がないじゃないですか?それはただアンプが凄いだけで、HD650が凄いことにはなりませんよ。と。それで 「並のアンプではHD650を鳴らしきれてないって言うなら、良質なアンプなら劇的な音質向上で他のヘッドホンをぶち抜いてくれないとなぁ?なんならHD800もぶち抜けるんか?おおん?」 と思うわけですよ。これぐらいのことが起きないと、「そのアンプではHD650を鳴らしきれない」と言う言葉はただの言い訳になってしまいますから。 いや、まぁHD800を超えるかどうかは別にして、そもそも「HD650を鳴らしきる」議論が出てきたのは「HD650はモヤ付いてコスパが悪い。同価格帯の別のヘッドホン買った方が良い。というか値段分の価値ないだろwゴミだなwww」という意見に対して、「それはHD650を鳴らしきれてないだけ。環境がしょぼい。」といった擁護が入ると言う話の流れだったと思います。その流れを踏まえると、同価格帯の出来の良いヘッドホンと同等以上の音が出せるなら、「HD650は同価格帯のものより音が悪い」と言う部分はひっくり返せるので、それでもって鳴らしきっていると言ってもいいんじゃないでしょうか? HD650を擁護している側も「鳴らしきる」を「HD650を鳴らしきればどんなヘッドホンも敵わない史上最強の音で鳴る」という意味では使っていないでしょうしね。ようは「HD650買うくらいなら○○買った方がマシ!」の○○より良い音が出てればいいわけです。 nighthawk carbonは元々95000円くらいの値付けだったので、HD650と同クラスと言うにはちょっと違うかもしれませんが、HPT-700は元々50000円くらいだったので、HD650と似たようなクラスといって良いでしょう。HPT-700と同等以上の音が出れば、HD650に値段分の価値がないと言う人はさすがにいないでしょうね。 ちなみに「HD650を鳴らしきるには、HD650を同価格帯の出来の良いヘッドホンと同等以上の音質で鳴らせればいい。」これだけ聴くと「なんだその程度のことか」と簡単なように感じますが、実際にやると結構難しいみたいです。アンプの音質上げてHD650の音質が上がっても、ライバル機も音質上がりますからね。そうなってくるとHD650とライバル機の音質差を埋める程度のアンプでは不可能だと言うことになりますし、それこそヘッドホンの音質差を遥かに上回るアンプが必要になります。iDSD Diablo(シングルのみでの評価)やHD120はたしかにHD650とHPT-700の音質差を埋め合わせる以上のものは持っていますが、それでも足りないようです。 ですが、Conductor V2+だと話が変わってきます。Conductor V2+ならHD650をHPT-700以上の音質で鳴らせます。iFi micro iDSD Diabloの記事でもHD650の方がHPT-700よりも自然さでは上だみたいなことは書いていたと思いますが、その時はクリアネスと解像度ではHPT-700の方が優位でHD650がHPT-700を完全に上回ると言う感じではありませんでした。HD120でも似たような印象です。 ですが、Conductor V2+で鳴らすとHD650はクリアネスではHPT-700と互角。解像度はHPT-700より+50段程上と言う感じでしょうか。それよりも自然さではHD650の方が明らかに上で、HPT-700は歪が多いのかボーカルが鼻詰まりのような声質に聴こえる。生命感に欠けているのよね。音色の関してはHD650はHPT-700の頭2つくらい抜けている感じだね。PMA-60で鳴らした時は今回とは全く逆のHPT-700の方が圧倒的に上と言う評価をしていたはず。それはPMA-60で鳴らすとHD650はあまりにも濁っていて、それで解像度も音色も失われていたからだ。Conductor V2+で聴き比べると、HD650の方が自然で、むしろHPT-700は音が歪っぽく、クリアネスを歪で稼いでいたんだなとそう感じてしまう。iDSD DiabloやHD120で鳴らしてもそう感じるのだが、Conductor V2+ではクリアネスが互角レベルになったので一層そう感じられる。ただし奥行きに関してはHPT-700は54mに対してHD650は45mで負けている。だが、トータルではHD650の方が音が良いと判定して良いだろう。 この感じだと、nighthawk carbonでも勝てないんじゃないか?と言うくらい音が良いのだが、今度はnighthawk carbonと比較してみることにする。 nighthawk carbonと比べると、ぶっちゃけHD650の方が自然に聴こえる。nighthawk carbonの方が音が濃くて、色彩感も僅かに豊かなのだが、HD650とそこまで大きな差はない。それよりもHD650の方が自然でnighthawk carbonの方が癖が強いということが気になる。解像度もほぼ互角かもしれんね。nighthawk carbonの方が+10段くらい上だが、HD650の解像度+4%増しみたいな感じなのでそこまで大きな差と言えないだろう。それよりもHD650の方が自然でnighthawk carbonの方が癖が強いということが気になる。そこが素直にnighthawk carbonの方が上と言えないところなんだな。奥行きに関してはnighthawk carbonは54mに対してHD650は45mで負けている。それよりもHD650の方が自然でnighthawk carbonの方が癖が強いということが気になる。まぁnighthawk carbonの癖がめちゃくちゃ強いってわけではないし、HPT-700の方が癖強いのだが。nighthawk carbonは解像度など個々のパラメーターで少しずつHD650を上回っているのだが、音の自然さでは劣ってしまっている。この点でもってトータルではnighthawk carbonと互角と評価して良いだろう。HD650とnighthawk carbonの音どっちか選べと言われたら、HD650を選ぶけど、個々のパラメーターではnighthawk carbonが少しずつ上回っているので、互角と言うことにした。でもしっくりくるのはHD650の方。 ではHD650は良いヘッドホンだったのか?と言われると、「再生機器が良ければHPT-700やnighthawk carbon並に評価して良いヘッドホン」だと言う結論に至るのですが、お勧めできるかは微妙です。 HD650は鳴らしにくいと言っても、音量さえ稼げればそれなりに鳴って決して悲惨な音を鳴らすヘッドホンではありません。それゆえ評価されているのでしょうが、そういった場合はモヤ感がついて回るし、解像度も同価格帯のものより下がるし、下手したら1万円台の出来のいいのにも負けてしまうでしょう。DR.DAC3(ドノーマル)やPMA-60あたりの音質のアンプだと大体そういう鳴り方をします。ちなみにDR.DAC3は10年くらい前なら5万くらい出したらこれくらいの音質だよねと言う感じの音です。PMA-60の方が音が良いし、オペアンプをMUSES8820DやMUSES8920Dに交換してかろうじてPMA-60を上回れるかなと言う感じです。それでHD650の音なのですが、アンプの性能が足りないと、モヤ付いたり解像度不足に陥ることに加えて、HD650は上流の細かな変化に対してレスポンスが良いと言う感じでなく、少々上流を向上させようが頑なにHD650の音を鳴らします。かなり突っ込まないと劇的な変化が表れない。このことがHD650の潜在能力が低いと評価されてしまう理由でないでしょうか。私自身PMA-60で鳴らしている限りはHD650のポテンシャルがそこまで高いと思っていませんでしたから。伸びしろがあるようなそぶりは見せないので大したものではないと過小評価されやすいようです。 HD650は「それなりのアンプで鳴らせ」とよく言われるけど、HD650の「それなり」はiDSD DiabloやHD120では少々足りないレベルです。いや、iDSD DiabloやHD120でも良い感じに鳴るのですが、「HPT-700やnighthawk carbonと互角に渡り合える」とまでは評価できないと言うことです。iDSD DiabloやHD120は音の良いアンプなのですが、むしろHD650の要求する「それなり」のレベルが高すぎる感じです。 と言うことはHD650をきちんと鳴らそうとするとiDSD DiabloやHD120を上回る音質を持ったアンプが必要と言うことになります。オーディオ機器の性能は仕様で決まるのであって、価格で決まるわけではないのですが、相場価格から言えばiDSD DiabloやHD120を上回るポテンシャルを持ったアンプを求めるなら、恐らくHD800の価格を上回ってしまう場合が多いのではないでしょうか。これだとちょっと良いヘッドホンを買おうと思ってHD650を買って、ハイインピーダンスだから数万円の装置も買おうと言う層には勧めにくいですよね。Conductor V2+なら中古で4万ちょいで落札されてましたが、残念ながら弾がないですしね。 まぁ、でもねiDSD DiabloやHD120で鳴らしても、音色の面ではHPT-700を凌いでいますし、決して悪い音ではないのです。iDSD DiabloやHD120レベルのアンプで鳴らせば、少なくともHD650をコスパが悪いと感じることはないでしょう。Conductor V2+の「HD650を鳴らしきる」度を100点とすると、iDSD DiabloやHD120は80点と言うところでしょうか。 またDR.DAC3(ドノーマル)やPMA-60レベルのアンプだと、HD650のもや感など悪癖が悪目立ちして、コスパが悪いと感じると思います。Conductor V2+の「HD650を鳴らしきる」度を100点とするとDR.DAC3(ドノーマル)やPMA-60は10点てところでしょう。0点じゃないのは安物DAPなど非力な機械より音が良いからです。10点なんて点数聞くと、PMA-60が極端に音が悪いと勘違いされるかもしれませんが、PMA-60の名誉の為に言っておくとPMA-60のヘッドホン出力はDR.DAC3(ドノーマル)やRME AIOのヘッドホン出力より音良いし、複合機のおまけで付いてるヘッドホン出力としては褒めて良い音です。「5万くらい出したらこれくらいの音質だよね」と言う感じよりちょい上くらいの音が出る。DAC+スピーカーアンプ+ヘッドホンアンプの複合機でこの音質なら褒めるしかない。一般的には十分使える音質だと言うことです。。。でもねー。ヘッドホン出力の音質だけで言うと、たとえ3倍近い価格差があってもiDSD DiabloやHD120の方がコスパ良いと思うけどね。 と言うわけで、あなたが「コスパ良く良い音が欲しい」と言う人ならHD650はお勧めできません。だけどあなたがコレクターで、アンプも色々集めているならコレクションの1つに加える価値があるでしょう。私は今は常用していませんが、今回のように新しい発見があったり面白いヘッドホンだと思います。もっともコレクターならHD650は持ってて当然なんでしょうけどね。 結論 Conductor V2+は「HD650を鳴らしきれる」最低ライン。いや「HD650を鳴らしきる」の定義を、「同じクラスの出来の良いヘッドホンと同等以上の音質で鳴らせていること」とすると、最低ラインをちょっと上回るレベルでしょう。素晴らしい。 ※ただし鳴らしきれるラインは勝手に決めた俺基準なので説得力はないかもしれない。だけど、これ以上はOK。これ以下はダメ。とはっきり書いたので「HD650を鳴らしきる」呪いにかかっている人は参考にしてください。
2021/10/19 執筆
2021/10/19 公開
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